GCaMPによるアーティファクト

 GCaMPのアーティファクトの可能性が報告されています(論文はこちら)。GCaMPは蛍光変化で細胞内のCa2+レベルを測定する分子ツールなわけですが,GCaMP6sが神経細胞の興奮性を増加させてしまうことを報告しています。つまり, GCaMPによるアーティファクトというわけです。 GCaMPの信号は電気的な神経活動と一致しない的なことを報告する論文は以前からありましたが,電気的な神経活動と一致しないどころか本来の神経活動レベルを変えてしまうとしたら問題ですよね。この論文では問題があるのはGCaMP6sやGCaMP8sであって,GCaMP6f は問題ないとしていますが,以前にGCaMP6f でも問題があると報告している論文もあったようです(その論文のリンクはこちら)。というか,ものすごく引用されている上に著者が有名な研究者だらけですね。電気生理を専門としているので GCaMPを使わないので知りませんでした。 GCaMPを使ってイメージングする人は要注意かもしれません。

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